夏が近づくにつれ盛り上がっていくプロ野球。スター選手から目が離せない方も多いのではないでしょうか。昔は四番や代打で多くの外国人選手が活躍していましたが、最近では外国人選手の活躍を昔ほど聞かなくなったようです。
こちらの記事では日本プロ野球の「外国人枠」について、また現在の状況について深堀していきたいと思います。
プロ野球 外国人枠の人数は
選手のラインナップは試合の内容だけでなく、スポーツベットのプロ野球 オッズを左右する要素にもなりえます。ライブベッティングでは試合の勝敗だけではなく、イニング別や次のバッターの結果などいろいろな選択肢があります。試合の流れや選手のけが、天候などリアルタイムの状況を見ながら判断できるのが醍醐味です。
現在、日本プロ野球の各球団の外国人枠、支配下登録数(契約数)自体に制限はありません。2025年の日本プロ野球選手会の協約によると、外国人枠の出場選手登録数に関しては4名以内となっており、そのうち野手または投手として同時に登録申請できるのは3名までとなっています。
ただし2020年以降、コロナ禍の特例として出場選手登録枠が5名に引き上げられており、そのうちベンチ入りできる選手の上限は4名という条件が現在も追加で適用されています。
プロ野球 外国人枠の人数の変移
外国人枠の条件については様々な改定がされています。2020年に今の形となるまでの時代ごとの変移を見てみましょう。
1952年:支配下登録3人・出場3人までのルールが設定される。
1963年~1993年:支配下登録2名、出場2名に縮小。
1994年〜1997年:支配下登録3名、出場3名に戻される。
1998年〜2001年:投手2名+野手2名の計4人へ改定される。
2002年〜2019年:出場登録枠は外国人4人(投手最大3人・野手最大3人)へ変更となる。
「外国人選手」の基準は
日本でも様々なルーツを持つ選手が増えていますが、国籍だけで外国人枠の人数にカウントかどうかが判断される訳ではありません。外国籍を持つ選手であっても、日本プロ野球選手会が定める規定を満たす場合は外国人枠の対象外となり、日本の選手と同様の扱いとなります。
日本プロ野球選手会が外国人枠の対象外として定める規定は以下の通りとなります。
- 日本の中高・短大などに通算3年以上在籍
- 日本の大学に4年以上在籍
- 日本で5年以上居住&社会人野球チームで3年以上の在籍
- NPBでFA権を獲得(資格取得翌年から)
- ドラフト指名後、在学+NPB在籍の合計が5年以上
実際に外国人枠の対象外となった選手は
人気選手では以下の選手が規定を満たし日本の選手と同じ扱いとなっています。
出身国 | 日本での所属球団 | |
アレックス・ラミレス | ベネズエラ | ヤクルト、巨人、DeNA |
アレックス・カブレラ | ベネズエラ | 西武、オリックス、ソフトバンク |
陽 岱鋼(よう だいかん) | 台湾 | 日本ハム、巨人 |
ランディ・メッセンジャー | アメリカ | 阪神 |
外国人投手のトレンドは?
MLB経験ありの使える投手
2025年にロッテに加入したオースティン・ボスを筆頭に、メジャーリーグで最低でも50イニング以上登板した経験を重視する傾向があります。
快速&変化球多彩型
中日のマラーは201㎝の高身長を生かした150km/h級のストレートと落差のあるチェンジアップが魅力。150km/hをベースとしつつ、チェンジアップやスライダーなどを投げられる技巧型選手に注目が集まっています。
外国人選手ならではの体格もポイントですね。
リリーフの補強が活発
セリーグパリーグ問わず、中継ぎ抑えを外国人選手で固めるチームが増えてきています。リリーフの登板回数が多い実績ある投手をターゲットとしています。
投高打低傾向
今までは外国人選手はホームランを打てるような4番バッターがほとんどでした。しかし、近年プロ野球は打撃成績が低調です。投手戦に持ち込むためにも投手の補強が優先され、外国人投手を多く補強する傾向があります。
外国人選手は減っている
以前は「助っ人外国人」という言葉がよく使用されていたように、多くのチームで外国人選手が代打や四番に起用されていましたが、最近ではあまり聞かなくなってきています。
外国人選手減少の理由として考えられる大きな要因を挙げてみました。
円安
円安が進んだ事により、海外選手にとって年俸の提示額が昔ほど魅力的には映らなくなっています。世界経済の状況により人気選手の獲得はより難しくなりました。
日本人選手のレベルアップ
走攻守が揃った選手が増え、多くの球団が外国人選手への依存から脱却しています。また、2005年から育成枠の制度が導入された事により、即戦力とは言えない選手であっても成長が見込まれる場合は球団が獲得し、活躍できる土壌が与えられるようになっています。
海外リーグの待遇改善
かつてはメキシコやドミニカ共和国、韓国出身の多くの選手が日本にわたりプレイしていましたが、時代とともに海外リーグの年俸が上がり、円安も相まって選手の獲得が難しくなっています。また、メジャーリーグのマイナー契約の条件も改善されているため、選手にとって待遇改善の為に日本に渡る、という選択肢は考えづらくなっています。
韓国人選手がいない理由は
かつては李承燁(イ・スンヨプ)元選手や李大浩(イ・デホ)元選手など、韓国出身の選手が日本プロ野球で活躍していましたが、パンデミック以降、日本プロ野球の一軍でプレイしている韓国リーグ出身の選手はいないようです。
理由としては先にも述べている通り、韓国のプロリーグ(KBOリーグ)の待遇向上や円安の影響の他、日本のプロ野球を経ずに直接メジャーリーグに挑戦する選手が増えた為といわれています。また一部では、日韓関係に不安を抱いているファンへの配慮として日本への移籍を避けるという傾向もあるようです。
今後の注目試合
セリーグとパリーグに2つのリーグに分かれて行うプロ野球。それぞれ上位3チームはクライマックスシリーズへと進みます。勝利1チームはそのあと日本一を決める日本シリーズへ。2024年は横浜DeNAベイスターズが日本一となりました。
2025年はどのチームがクライマックスシリーズへ、そして日本シリーズへと進むのか、注目が集まります。
クライマックスシリーズは毎年10月に行われますよ。
まとめ
時代の流れにより外国人選手を獲得しづらくなっている現状はありますが、日本人選手の育成や活躍のチャンスが増えるきっかけともとらえられます。選手の成績だけでなく、今後の各球団の外国人枠の運用や、外国人枠対象外となる選手の台頭などにも着目してみると違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。