日本人NBA選手の活躍により「バスケ熱」が上昇中の日本。日本では学校の体育の授業でバスケットボールが取り入れられているため、みなさんバスケ経験者ではあるかと思いますが、ポジションまでしっかり理解されている方は少ないかと思います。
バスケットボールのポジションは5つあり、それぞれ役割や名前が異なります。そこで今回は、バスケットボールのポジションについて、特にパワーフォワードの役割とセンターの役割の違いについて解説いたします!
バスケットボールのポジションは5つ
バスケットボールのポジションは下記5つに分かれています。「ポイントガード」、「シューティングガード」、「スモールフォワード」がアウトサイド(3ポイントエリアの外側)でプレーし、「パワーフォワード」、「センター」はインサイドでプレーする選手です。ではそれぞれの役割を詳しく解説していきます。
① ポイントガード(PG/Point Guard)
ドリブルでハーフラインを超えることが多い選手であるポイントガード。ポイントガードの役割は、主にバックコートからフロントコートへのボール運びや、攻守におけるフォーメーションの指示、パスの配給役などです。
チームの司令塔となるため、視野の広さ、試合を読む力、リーダーシップが求められます。
ポイントガードの代表的な選手
- マジック・ジョンソン(ロサンゼルス・レイカーズ)
- ジョン・ストックトン(ユタ・ジャズ)
- ジェイソン・キッド(ニュージャージー・ネッツ)
- 富樫勇樹(千葉ジェッツふなばし)
- テーブス海(アルバルク東京)
- 河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)
② シューティングガード(SG/Shooting Guard)
ポイントガードとともにゴールから離れた位置でのプレーが多いのがSG。シューティングガードの役割は、3ポイントシュートなどのアウトサイドからのシュートなど、一般的には積極的に得点を狙いにいくことが求められます。ボール運びやパス配球など、ポイントガードの補佐的な役割も担います。
チームの得点源になるポジションのため、得点能力に優れていることが求められます。
シューティングガードの代表的な選手
- マイケル・ジョーダン(シカゴ・ブルズ)
- コービー・ブライアント(ロサンゼルス・レイカーズ)
- ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)
- 比江島慎(宇都宮ブレックス)
- 須田侑太郎(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
- 今村佳太(琉球ゴールデンキングス)
③ スモールフォワード(SF/Small Forward)
スモールフォワードの役割は、ペイントエリア内などのインサイドと3ポイントラインの外側などのアウトサイドの両方で得点を取りに行くこと。身体をぶつけてファウルを奪ったり、リバウンドに飛び込むなど、体を張ったプレーを求められるポジションでもあります。
攻守にオールラウンドな役割を任されるポジションで、PFやSGも兼任できる選手が多いことも特徴の一つです。
スモールフォワードの代表的な選手
- ジュリアス・アービング(フィラデルフィア・76ers)
- ラリー・バード(ボストン・セルティックス)
- スコッティー・ピッペン(シカゴ・ブルズ)
- 渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)
- 馬場雄大(長崎ヴェルカ)
- 吉井裕鷹(アルバルク東京)
④ パワーフォワード(PF/Power Forward)
パワーフォワードの役割は、ミドルレンジやゴール下での得点や、相手プレイヤーと競り合いながらリバウンドボールを確実に奪うことも仕事です。現代バスケでは時にアウトサイドからシュートを放つことも求められます。
フィジカルの強さを活かしたプレーでゴール下でのプレーを優位に進めることが重要となるため、PFはSFよりも体格のいい選手が務めるのが一般的です。
パワーフォワードの代表的な選手
- カール・マローン(ユタ・ジャズ)
- チャールズ・バークレー(フェニックス・サンズ)
- デニス・ロッドマン(シカゴ・ブルズ)
- 八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)
- 井上宗一郎(越谷アルファーズ)
- 川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)
⑤ センター(C/Center)
センターの役割は、主にゴール下などのインサイドで得点を取りにいくこと。守備では「リムプロテクター(リングを守る選手)」として、相手チームのリング付近からの得点を阻止する役割も担います。
一般的にセンターは高身長の選手が務め、ポストプレーも重要な役割の一つです。NBAの歴代最高センターの言われているシャキール・オニール選手は、身長216cm、体重147kgでした。
センターの代表的な選手
- ビル・ラッセル(ボストン・セルティックス)
- ウィルト・チェンバレン(フィラデルフィア・76ers)
- シャキール・オニール(ロサンゼルス・レイカーズ)
- ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)
- 川真田紘也(滋賀レイクス)
パワーフォワードとセンターの大きな違いは?
パワーフォワードとセンターはインサイドのポジションで、ペイントエリア周辺やゴール下でプレーすることが多いポジションです。バスケットボール観戦していて、PFとCの違いが分からないという方が結構いますが、現代バスケにおいてPFとCにそこまで大きな違いはないと言われています。もともとパワーフォワードの役割はセンターの補佐でもあったので、2つを区別する必要はないという意見もあります。
強いて言えば、パワーフォワードとセンターの大きな違いは下記の通りです。
- パワーフォワードはセンターよりも行動範囲が広い。
- パワーフォワードよりもインサイドでのプレイ比率が多いのがセンター。
- センターはパワーフォワードよりもパワーが求められ、ゴール付近で行動し、全てのプレーを把握できる位置にポジショニングしている。
- センターの得点源は面を取ってポストプレイからのシュートが多く、パワーフォワードはセンターに比べると動きながらボールをもらう回数が多い。
まとめ
今回は、パリ五輪でも注目されるであろう競技、バスケットボールのポジションやパワーフォワードの役割とセンターの役割の違いについてまとめてみました。パワーフォワードとセンターの違いについては、昔はセンターと言えばゴール下が仕事場でしたが、最近は外に出て動き回る選手もいて、チームによってセンターの役割は異なります。センターの役割が時代とともに変化していっているようです。次回のバスケ観戦の参考にしてください!